靴の加水分解〜カンペールがやられました!

カンペール インダストリアル サンダル
昔のカンペールが大好きでした。
写真は昔のインダストリアルのシリーズと思われるサンダルです。
私が持っているインダストリアルの厚底シューズで一番きれいなものです。

履き口のスポンジも全然傷んでいませんし、底の減りもあまりありません。
ヒールカップとショックをやわらげる厚いウレタンソールと
履き口が痛くならないスポンジのライニング、サイズ調整と着脱に優れたストラップ、
良い所が沢山あって、今もこのデザインもシューズが販売されていたなら
いろいろ靴を渡り歩いて試さなくてもカンペールを買い続けていた事でしょう。

そんな大好きな昔のカンペールのシューズで最後に買ったものであり、
シーズンが限定されるということで一番ピカピカだったこれが、
ついに加水分解の餌食となってしまいましたーーー!!

投稿者 kota : 22:17 | 靴・フットケア他
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加水分解とは、時間を経て行くうち、ポリウレタンが空気中の水分によって化学変化する事で、
分子の結合がゆるくなってしまい、劣化してしまう事をいいます(この場合)。
ポリウレタンにはポリエステル系とポリエーテル系があるのですが、
ポリエステル系のウレタン樹脂が特にこの加水分解に弱いようです。

ウレタンのマットが黄色っぽく変色し、固くなって、ポロポロと崩れるようになったり
サッシの中のクッションがカチカチになったり、PVCのマスコットがベタベタしたり
……これらはみんな加水分解で変質してしまった状態だそうです。


靴底にはいままで革底やゴム底などが使われて来ました。
そして最近はポリウレタンやEVA(エチレン・ビニル共重合体)という素材も使われています。
革底はカビ易く、手入れが大変、濡れると固くなってしまうなどの問題が多く、
天然ゴムは比較的劣化しにくいものの重いという欠点があります。
またクロックスなどでお馴染みのEVAは軽いものの、薬品や熱に弱い欠点があります。
このように靴底素材は一長一短なのですが、
ポリウレタンは比較的軽く、衝撃を吸収し磨耗耐性がある、と良い面も多いのですが
反対に欠点としては何よりもこの加水分解をしやすいという事が挙げられます。


スニーカーやウォーキングシューズ、コンフォートシューズには
このポリウレタンが良く使われているので、経年劣化は運命と考えるしかないようです。

スニーカーブームの頃に集めたプレミアもののスニーカーが
一気に劣化していて履ける状態じゃないという、ショッキングな話もよく聞きます。
ビンテージもののスニーカーを買う時は加水分解の状態のチェックは必須です。

湿気の多い下駄箱や玄関の靴箱等で保管しておくと加水分解が早いようですが、
部屋で大切に保管してあったスニーカーでも、空気に触れている以上
どうしてもこの加水分解は遅かれ早かれやって来るようです。
また、ビニールに入れておくのもかえって逆効果だそうです。
空気がとどまっている状態の方が加水分解は進み易く、
空気が動いている方が(湿気が流れるのか)劣化しにくいようです。

ですから、大事にしまってあるものより、むしろ
しょっちゅう履いているものの方が、分解せず長持ちするといわれています。



で、私のカンペールのサンダルは今年も出して来て、
そろそろ6年ほどになるし、いきなり外出するのも恐いので
家の近所を少しずつ、3日ほど歩き回ってひび割れや剥がれをチェック、
異常がない事を確認してから、小旅行に履いて行きました。
(かつて旅先で泣いた事もあったので、念のためにクロックスも持って行きました)

雨が降った時など、時々クロックスに履き替えつつ
3日間の日程を終え、帰りの新幹線でふと見た足元にヒビを発見、
車内でクロックスに履き替えて帰って来ました。

……やはりダメだったか……
それにしても今回はよくもってくれました。


加水分解のアウトソール
加水分解した靴底です。
つま先部分の底が薄く裂けて、剥がれて来ています。
そして縦方向にもヒビが入っています。

加水分解したソール
親指の当たる部分のあたりから縦に1cm程のヒビが入っています。

このヒビが入ったらもうダメです。
今までの経験上、このヒビが出たら、後は一気に靴底が崩壊します。
カンペールのこのタイプだと、まわりがぐるっとめくれて来て、
中の部分がぽろぽろとパン屑のように落ちて来るようになります。

レインシューズの靴底がぱっくりと抜け落ちたパターンもありました。
某大型テーマパークでは紳士靴のソール全部が落ちているのも見ました。
加水分解、避けられないと分かっていても、淋しいです。


いつかカンペールも修理してもらえる日が来るかも…とかすかな希望を持って、
これらはそのまま大事にとっておく事にしています。

そうそう、オークションに出品されている靴で
結構写真を見るとヒビが入っているものがあったりします。
「ヒビがありますが、履くのには問題ありません」と書かれていたものを見ましたが、
問題大ありです!! 
ひびが入っているシューズはおそらく、最初に履いた日が命日となると予想します。
ビンテージものを探している方はご注意を。


実は来週、コレを買おうと思っています。

珪藻土です。湿気も臭いも吸い込んでしまうという天然パワー。
これを小分けして靴の中に入れておけば、カビ除け・加水分解抑制になるかなと。
またレビューさせて頂きたいと思います。

投稿者 kota : 2009年8月6日 22:17
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