MM-blog　靴、物欲ときどき、サッカー

一番古いものは去年か一昨年ぐらいに捨ててしまっていたので、
典型的なカンカン帽の形なのは上の写真のこれ一つだけしか見つかりませんでした。
実は形のきれいさに衝動買いしたのですが、色が結構難しくて
一度も使わないまま、帽子箱にずっとしまってあったものです。


ところで、カンカン帽とは、というのを簡単にご説明させて頂きます。
上の写真のように帽体のてっぺん部分が平らな、浅めのつば広帽という感じでしょうか。
20世紀半ばあたりまでの紳士がよく被っていた帽子の形の一つです。
ディック・バン・ダイクのイメージだなぁと思っていたら、
そうそう、映画「メアリー・ポピンズ」でディック・バン・ダイク演じるバートが
夢の公園のシーンで被っていましたよね。記憶に間違いがなければ。
フレッド・アステアも被っていましたが、アステアはむしろトップハットで（笑）。

あとは、あれです。ベネチアの名物、ゴンドラ。
漕ぎ手のゴンドリエさんが縞シャツにコレを被ってますよね。


カンカン帽が一般的に欧米でボーター、またはボーティング・ハットと
呼ばれるのも、この船に乗る人達の被る帽子、という事から来たようです。
昔の紳士がボート競技している時も、そういえばこんなの被っていましたよね。
水の湿気でも大丈夫なようにニスを塗ってある、だか
風で帽子が飛ばないように平らなんだ、だかなんだかと聞いた事もありますが、
かぶりが浅いので、頭に合ったものでないと、逆に脱げやすい形なのは確かです。

日本ではカンカン帽と言われていましたが、これは上記のように
素材の表面をニスで塗っていた事から、堅くて叩くとカンカン言うから、との事だそうです。
私の持っているものはソフトだし、編み帽子ばかりなので、
正確にいうとカンカン帽ではないのかもしれませんね。
昔持っていたものが本来の意味でのカンカン帽だったんですけどね〜


これは私のものではないのですが、麦わら帽子です。
こんな感じに紐状に編んだ素材をぐるぐると巻いていって作るのが
本来のカンカン帽の作り方なんだそうで、全部をパナマの様に編むのではないそうです。
そういえば、この麦わら帽子、
ニス仕上げで表面を指で弾くとカンカンっていうんですが（笑）。


女性用のカンカン帽のような帽子の事を「キャノティエ（キャノチエ）」とも言いますが、
キャノティエというのはフランス語でやはり「ボートを漕ぐ人」の事だとか。
やっぱりボートハットに違いはないんですね。


キャノティエタイプなら、これもそうですね。
これはレトロ感たっぷりで気に入ってて、一番よく被ったかもしれない帽子です。
とても柔らかい素材なので、カンカンとはいいませんが、てっぺんはフラットです。
ブリム（つば）が巻き上がっているので、キャノチェタイプではありますが、
やっぱりカンカン帽とはちょっと違いますかね〜

昔の小学生っぽくもありますし、19世紀の子どもなんかのイメージもあります。
それこそビョルン・アンドレセン（笑　ご存じない方はグクって見て下さい！）が被ってもOK
…あれ？　映画の水着姿で指差すシーンでこんなの被ってましたっけ？


実はブリムの裏側が紺色、というのがとても気に入っている理由です。
日傘が好きじゃないのは、もともと帽子派なせいかもしれません。


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