爽やかで過ごしやすいシーズンですね。
シューズも裸足で気持ちよく履けるような、軽やかなものを選びたくなります。
そんな訳で、確か結構前に買ったまま、
しまい込んでいたエスパドリーユがあったな、と、ゲタ箱を探してみました。
それが上の写真のエスパドリーユです。
それまでも安いエスパドリーユは持っていたのですが、
雑誌にあったようなフレンチカジュアルな雰囲気に憧れて、
この典型的なフランス風のちょっとお高めなエスパドリーユを衝動買いしました。
エスパドリーユはエスパルトの繊維で編んでいたというのが
名前の由来だそうですが、現在はほとんどジュート(麻)で編まれています。
ジュートで編まれた縄をぐるぐると巻いた上にゴムで被ってソールを作ります。
アッパーの素材は様々ですが、爽やかな配色のコットンのものが
フランスの海岸でのバカンスに似合いそうです(特にストライプ!)。
エスパドリーユは日本では夏のイメージのシューズですが
流行のスタイルが変わっても、まだまだ廃れる事なく、
シーズンになると店頭に並ぶ定番商品となっている感じさえします。
スペインのガイモ GAIMO やカルザノール Calzanorなどが今は人気のメーカーです。
他のものに比べてちょっと高級品のイメージですが、
カスタニエール Castanerは日本にもショップがあるので有名かもしれません。
ガイモの製品はコットンとジュートというエスパドリーユの基本的な素材の他に
シルクサテンやレザーを使ったもの、華やかなプリント生地を使ったものなど
バラエティに富んでいて、ファンからは絶大な支持を得ています。
ガイモもカルザノールもスペイン国内でいまだハンドメイドで作られています。
ナチュラルな素材で手作りされた製品は、ひとつひとつ個性があって暖かな感じがします。
反対に老舗中の老舗、カスタニエールは手作りは手づくりでも、
オートクチュール的でスマートな小ぎれいさを感じます。
カルザノールのエスパドリーユ。
こちらガイモのもの。
エスパドリーユはもともとフランスとスペインの間に
国境を越えて広がる地域、バスクの履物でした。
それが労働靴としてフランス中に広まった事が、広く知られるようになった始まりでした。
ですから、フランスにも
昔ながらのハンドメイドでエスパドリーユを作っているメーカーがあります。
例えばジャバフレックス。
1978年にスリッパ工場としてスタートした小さなメーカーです。
女性らしいデザインとプチプラで気軽に履ける点が魅力です。
ラ・メゾン・ド・エスパドリーユ La Maison de l'Espadrilleは
本場バスク地方にあるシューズメーカーです。
ハンドメイドなのは他と変わりませんが、本場ものなのに
これぞフランスという雰囲気で、都会的なデザインが愛されています。
セントジェームスのショップでもこのメーカーのものが扱われていたようです。
ラ・メゾン・ド・
エスパドリーユの製品。
エスパドリーユのイメージはウエッジソールなので、
(最近のcrocsのサンダルを見るとエスパドリーユを思い出します)
そのつもりでいましたが、自分のものは見事にフラットシューズでした(笑)。
私の持っているエスパドリーユはひも付きで、編み上げるようになっていますが
このひも付きのデザインが本来の伝統的なスタイルだそうです。
バスクというと、やはりベレー帽をかぶって、Tシャツを着た
たくましいおじさん達のイメージがありますが、
サッカーのバイエルンファンの私にとっては、何といってもリザラズ隊長が思い浮かびます。
ちょっと前に、世界遺産の番組でスペイン、バスクの橋を特集していましたが、
その番組中でアスレティック・ビルバオとそのサポ達が取り上げられていました。
バスク人によるバスク人の為のサッカーチームですね。
山に暮らす人々のシューズがこんなに薄く、軽やかで、きれいな色合いなのは
ついついチロリアン・シューズのゴツさ重さと比較すると驚きです。
あるサイト様で、山道を歩きやすいように、ダンスを踊る時に踊りやすいように
こんな形になったのだと拝見しましたが、なるほど、
チロリアン・ダンスと踊りのタイプが違うんですね(笑)。
スペインと言えば、昔、学生時代に図書館通いをしていた際に好んで履いていた
キャンバス素材のローファーがありました。
旅行のサブシューズにも良いので、良く使い、すっかりぼろぼろになっていますが、
捨てずに置いてあったこれも引っ張り出してみたところ、
ウニサUnisa というスペインのメーカーのものでした。
これもメイド・イン・スペインと書かれていたので調べてみたところ、
30年以上前、つまりガイモやジャバフレックスと同じ頃にできた会社で
現在は年間200万足以上の輸出をしている大メーカーになっていますが、
最初は主にエスパドリーユを作っていたメーカーだそうです。なーるほど!
裸足で履くと気持ちが良くて、すっかりへろへろになってしまっています。
エスパドリーユと違って、ソールは革底でした。かかと部分はラバーか当ててあります。
エスパドリーユに似て、ちょっと違ったテイストで本当によく履きました。
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