カラジッチ逮捕

カラジッチ被告13年の逃亡生活、洞くつ・修道僧姿・女装も(読売新聞) - Yahoo!ニュース

「ジェノサイド(大量虐殺)罪」などで起訴されていたセルビア人勢力指導者カラジッチ被告の逮捕では、外国の諜報機関からの提供情報も決め手となった模様だ。

 ロイター通信がセルビア政府筋の話として伝えたところでは、この情報提供を基に当局はベオグラード郊外の隠れ家を数週間にわたって監視していた。

 また、カラジッチ被告の弁護士がAPテレビに語ったところでは、同被告は18日、公共バスの車中で捜査官3人に拘束され、21日に法廷に連行されたという。


久しぶりにサッカーネタでも…と思っていた所に
思わぬニュースが入って来たので、今日は真面目に語っています。

旧ユーゴスラビアの内戦の中で、最も苛烈で陰惨な闘いをした
ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦ですが、
この内戦の中でムスリムやクロアチア人を大量に虐殺したとして
ハーグの国連法廷で起訴されていた、ラドハン・カラジッチが逮捕されたようです。

投稿者 kota : 15:50 | その他の話題・つれづれ
                                      スポンサードリンク

朝、エキサイトのトップページで見た後、このニュースは
いろいろなサイトでも次々にアップされて、もはや間違いはないようです。
旧ユーゴの大統領で、セルビア人指導者ミロシュビッチの逮捕からずいぶんの時が流れました。
ミロシュビッチの裁判は「来るサダム・フセインの逮捕・裁判の予行演習だ」
ともいわれていましたが、ああ、これで内戦の処理が一歩進んだと思ったものでした。
そして、つい先日、スレブレニツァの追悼集会の模様をCNNの報道で見ていただけに
今日の逮捕の事は、本当に驚きと衝撃を感じました。
今回のニュースは突然過ぎて、まだ何も整理して文章が書けませんが
とにかく、ああ、これでまた大きな問題が一つ解決したなと感じました。

今更裁いても仕方ないのでしょうけれど、
ムスリム人やクロアチア系住民の気持ちを思うと避けてはいられない問題だと思うので。


サッカーの話になってしまいますが、
昔、最初にサッカー選手ってすごい! と思わせてくれたのが
現グランパス監督のピクシー(ストイコビッチ)でした。
そんな訳で、セルビア人に対する悪い感情というのはなかったのですが
その後、どんどんとセルビア人に不快な感情を持つようになりました。
W杯の時だったでしょうか、セルビア対ボスニアのゲームで
国民感情の対立から観客までがバス輸送されたのは。
(しかも少数のみしか観戦を許されなかったと記憶しています)

バイエルン時代はネーム入りのレプリカユニを買ったぐらいに
サリハミジッチが好きな事もあって、やっぱりセルビア人を苦々しく思っていました。
(ブラッツォは内乱時代末期、92年からドイツに行っていたのですが。
ハサンというファーストネームからしてムスリム人ですよね?
お父さんはアフメットだし。
ユーゴのU16で前途洋々だったブラッツォは、サッカーの為に
16歳で内戦を逃れドイツに行き、当初レストランで給仕の仕事をしつつ、
95年まではハンブルガーのユースに在籍、95年から98年まではプロとして1部チームに在籍、
98年から10年間、バイエルンに貢献してくれました! 
私にとってはいまでにユーベの7番より、バイエルンの20番なんです)


内戦が終結した後、ベオグラードまでの列車が運行を再開したのを
ウィーン南駅で確認し、スロベニアまでおそるおそる行ってみた翌年だったと思います。
2002年の早春、まだドゥブロヴニクが
「危機に瀕している世界遺産」だった頃クロアチアを旅しました。
まだ復旧のならない、かつてアドリア海の真珠とうたわれたドゥブロヴニクの
惨状を見、人々の不自由で貧しい暮らしを垣間見て、やり切れない思いがしました。

その後、飛び地状態のドゥブロヴニクからサダール、スプリットを経て
首都ザグレブに向かう路線バスは、どうしても
ボスニア・ヘルツェゴビナの中を通らねばなりません。
(いわゆるモスタル・ルートの一部を通ります。ああ、ブラッツォが居たところだ)
「どうも国境が切れているように思うんだけれど、どうやってザグレブに行くんだろう」
と、呑気に思っていたのですが、間もなくバスは国境のような所を通りました。
パスポートチェックも検問もないのですが、
紋章を付けたそれらしい小さな建物が、国境の雰囲気を漂わせていました。
そして、その建物のすぐ横に
国旗?掲揚台と花輪がいくつも飾ってある碑があり、
そこに佇み、祈っている人を見かけました。
そのあたりでだったと思います、
「ボスナ・ヘルツェゴヴィナ」と書かれていたのを見つけたのは。

うわ…!! どうしよう!
その頃、もちろんそこは外務省の渡航自粛地域でした。
バスの車掌さん?からは休憩時間などでバスから降りる事があっても
舗装していない部分には立ち入るな、地雷がまだあるかも知れない、と言われました(多分)。
そこからはニュースで見たのと同じような穴だらけの家々が並ぶ、見捨てられた村や
穴が開いて、燃えた後に錆びたまま放置された乗用車を沢山通り過ぎました。
貧しくても美しい自然に抱かれて、夢のような森や川を通るクロアチアと違い、
低い灌木や草花しかない、禿げた赤茶色の丘が続く景色と
赤茶けた幽霊のような車や黒ずんだ建物を見ていると、泣けてきました。

内戦なんて、民族紛争なんて、
どちらが悪いとか正しいとかが無い、憎しみの連鎖だとは分かっています。
そして日本人にとって、宗教や民族の違いで同国民が戦うことは
理解する事は決して出来ないとも分かっています。
スレブレニツァだって、ムスリム人によるプラトゥナツ攻撃の報復だったのでしょうが、
民族浄化も西側メディアのイメージ戦略でしかないのかも知れませんが、
それでも蛮行を指揮したカラジッチは何らかの責任を取らねばならないと思います。
自らの民族を背にして、集団で行動する時、
時として本当に狂っているとしか思えない事をしてしまうものです。

そんな訳には行かないでしょうが、ムスリムやクロアチア系の犠牲者の
遺族の為の活動をするとか、そんな事でもいいのです。
なにか償いを示してくれたら…と思います。


かつてサラエボ・オリンピックのサッカースタジアムだった
芝を埋め尽くす墓標の数々、
こんな事がもうあってはいけないと思わされます。


投稿者 kota : 2008年7月22日 15:53
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