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前回ご紹介した山口土産、購入場所は松田屋ホテルさんと書きましたが
夏の山口旅行の一番の目的はこちらに泊まる事でした。
ここに泊まるなら行っても良い、と同行者もできましたので、ちょっと贅沢させて頂きました。

そして上の写真。　
これが私にとって「薩長同盟」と聞くと一番に思い出すものです。
…なぜ？
と、お思いの方も多いかと思います。
実はこのお風呂はとても有名なものでして、徳川幕府末期の1860年代に作られた湯舟で
長州の高杉晋作、木戸孝允（桂小五郎）
薩摩の西郷隆盛、大久保利通
土佐の坂本竜馬
七卿落の公卿、三条実美たち勤皇の志士や公家達が
度々ここで倒幕の密談をした際に入ったといわれるお風呂なのです。

いそいそと私も２度も入った訳ですが、良く考えると
ムサい30歳前〜40歳の兄ちゃん、おっさん共が浸かっていたんですよね。
そう思うとなんだか嬉しくなくなりますが（笑）。


そしてこちらのお宿にはもう一つ、薩長同盟ゆかりのものがあります。

立て札も写っているのでお分かりかと思いますが、「西郷、木戸、大久保会見所」です。

御所蛤御門の変によって溝の大きくなった長州と薩摩両藩は
元来、勤皇の同じ志を持つ同士、倒幕の為にも両者が手を取り合う必要がある、と
何度も山口を訪れた土佐藩の坂本竜馬の仲介で、薩摩両藩の連合が成立します。
1897年（慶応三年）9月、
薩摩の西郷吉之助（隆盛）、大久保一蔵（利通）、小松帯刀らが山口を訪れ、
長州の木戸準一郎（孝允・桂小五郎）、広沢真臣、伊藤俊輔（博文）、品川弥二郎らが
それを迎えて「枕流亭」という所で会合を持ちましたが、その合間に
この松田屋さんにも何度か足を運び、ここでも会見を行ったそうです。

中はこんな感じで、宿泊客がゆったりと過ごす事もできます。


そしてこちらもちょっとだけ載せておきます。

Zero3で撮ったので、画質が悪くてスミマセン！
このボロい家、瑠璃光寺に隣接する公園に立っていたのですが、
昨年の春、瑠璃光寺の五重塔を見にいった時、なんだか気になって行ってみました。
……ファンの勘でした！　これが枕流亭（ちんりゅうてい）なんです。


中は維新関係者のプロフィール等が展示されていました。

もともとは山口の一の坂川の河畔にあった、安部家の離れで
その後何度か移転され、現在はこの公園内に移されています。
この二階で薩長連合が成立し、京都にて連合倒幕軍の結成が誓われました。


ちなみに長州びいきの私ですが、出身は山口でもなんでもありません。
そういえば長州、とか薩摩、とか肥後とか、そういう名称がうちの地域にはなく、
（隣接しているところにはあるんですが）、
あれー、ウチは何藩、何家なんだろうと調べてみたら、「天領」でした…
えぇえぇぇぇぇーーーー


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