MM-blog　靴、物欲ときどき、サッカー

１０月９日スタートのフジの連続ドラマ「風のガーデン」が遺作となってしまった。先月３０日に都内で行われた会見にも元気な姿を見せ、主演の中井貴一（４７）を絶賛。「代表作になるよ」と太鼓判を押していた。食べ物を中心に毎日のように更新するブログでも同日「是非是非ご覧下さい」とアピールしたが、これが最後の更新となった。

　緒形さんは５８年に新国劇に入団。付き人となった辰巳柳太郎さんのもとで修業を積み、めきめきと頭角を現した。創設者の沢田正二郎が唱えた「半歩前進主義」を指標にし、「極付・国定忠治」や「関の弥太っぺ」「大菩薩峠」などの舞台で活躍。６５年にＮＨＫ大河ドラマ「太閤記」の秀吉役で注目を集め、テレビ朝日系「必殺仕掛人」の藤枝梅安役も人気を呼んだ。その後はスクリーンでも実力を発揮。「鬼畜」「楢山節考」「復讐するは我にあり」といった作品で、国内外にその名演ぶりをとどろかせた。

　一時はポール・シュレーダー監督作「ＭＩＳＨＩＭＡ」など外国映画への出演も増えたが、９７年に亡くなった勝新太郎さんが「道草しちゃだめだよ」と忠告し、その後、軸足を日本映画に戻したのは有名な話だ。

子供の頃、なんだか暗くて魅力を感じなかったのに、
最近、勝新・座頭市のすごさに気づいた…というのは余談ですが（笑）、
結構時代劇が好きなので、特に緒方さん演じられる役には
いつもハマらせて頂いたので、とても残念でなりません。

同じNHKの大河ドラマでは、「毛利元就」の尼子経久も忘れ難い役です。
これも、後に中国一の大大名になる毛利元就（中村橋之助）がまだ、若く弱かった頃、
元就が畏怖し、影響を受けた強者、尼子経久は圧倒的オーラで主役を食っていました。

「楢山節考」はじっくり見た訳ではなく、テレビでながら見をしていたのに
気がつけば真剣に見さされておりました。
寡黙な緒方さんが本当に辛かったですし、坂本スミ子さんが鬼気迫る演技をされていました。
映画「おろしや国酔夢譚」では、あの時代にあの境遇にありながら
とても凛として、強く、勇敢に困難を乗り越えた大黒屋光太夫を演じられていました。
柔軟に事態を受け入れて、ロシア語をも駆使し、
遂にはザンクト・ペテルスブルクの宮殿でエカテリーナ女王に訴えるまでになった
堂々とした姿を、とても説得力のある存在感で演じられていました。

希有なオーラを持つ、日本を代表する俳優さんでした。　ご冥福をお祈り致します。