バラックのドイツ

さすがに決勝トーナメント、シビアなゲームでした。
今大会最大の難関、対アルゼンチン戦、見ている方も疲れました。
前半は大きな動きのないまま、後半4分、アルゼンチンに先制されるも
気力にゆるぎのないドイツのメンタリティの強さをしっかりと見せられました。
強豪と言われるチームはここが絶対違うんだな、と納得。
パスミスやらキックミス目立ち、連係も今一つ、
見ている方は気分的にももやもやしたままで時間が経って行ったのですが、
後半35分、バラック−ボロウスキー−クローゼと繋ぎ同点に。
まさに値千金のゴールでした。

素人目には今日はシュナイダーとフリンクスがいま一つ、と感じたのですが、
(フリンクスが今一つで、バラックが自由に前に出る事が出来なかったようでした
ああ、バラックが内心ムカムカしてるな、と思ってみたり 笑)
シュナイダーに代って入ったオドンコルが今日は大当たり、
得点にも絡んだボロウスキー、クローゼに代って入ったノイビルも調子良く
攻撃的なメンバーチェンジがまさにハマった今日の試合でした。


それにしても攻守共にバラックの存在は大きく、改めて「新皇帝」を感じました。
あの"ドイツの核弾頭"と言われたバラックが
こんなに円熟味を帯びてしまうとは感慨深いものがあります。
あのがむしゃらイケイケガンガンな攻撃が見られなくなったのは淋しいのですが
揺るぎない司令塔としてのバラックを起点としてゲームを組み立てる今のドイツは
まさに今日のN●Kのアナウンサー氏がちょこっと言っていた「バラックのドイツ」です。

投稿者 kota : 04:09 | サッカー・2007年以前
                                      スポンサードリンク

バラックは動く範囲も広く、運動量も多いし、
強みである体の大きさを活かして今日はディフェンス面でも目立っていました。
ただ、延長に入ってバラックが足を気にし出した後のハーフタイム、
クリンスマン監督がまっ先にバラックに近付いた後、
おそらく指示出しのみをしたのを見て、「えぇえ〜!?」と言ってしまいました。
やっぱりこの2人は上手く行っていないんですかね。
そんなことよりまず、足の心配をしろよ!と思ったのはファン心理ですか?
ここで手当てをしていれば延長戦後半、バラックはもっと楽が出来たのでは無いでしょうか。
ボロウスキーやノイビルにカバーされながらも
怪我をした足を引きずって、ディフェンスに走るバラックを見ていると
ここで彼が欠ける事の怖さを感じました。

PK戦に入ってバラックが蹴ったと言う事は、足の方は大丈夫なのかなとも思いますが、
結構無理をしてしまう方なので次のゲームが心配です。
なんせ今日は120分走り続けたのですし。
今日のゲームで改めてバラックの大きさを実感しました。
両チームを通じて一番の功労者じゃないかと思っていたら、
やっぱりMan of the Matchに選ばれてましたね。当然か。

写真は今やドイツを代表するナンバー13。でも若い!(笑)レバークーゼンの頃。


最後に。
結局PK戦に、なってしまったのですがレーマンは凄かった!
PK戦の前に対照的な両チームのキーパーの姿がテレビに映っていましたが、
チームメイトに励まされるアルゼンチンのレオナルド・フランコに対して
独りコンセントレーションを高めるレーマン、国民性の違いでしょうか。
そこにカーンがやって来て、ライバルであるレーマンに話し掛け、
最後に2人はがっちりと握手して別れました。凄いシーンです。
PK戦、これまた並んでいるドイツ選手達の緊張感と団結力が伝わって来ました。
「ゲルマン魂」、好きな言葉ではないのですが、
確かにこれらの映像からはゲルマン魂としか呼びようも無いものを感じました。
本来これに近いものは我々のメンタリティにあった筈なのですが、
今や日本人は(日本選手陣にも)失ってしまったかに思えます。
おそらく、このドイツ気質は我々が一番良く理解できるはずなのですが…

投稿者 kota : 2006年7月1日 04:09
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